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本日の一枚

「アンビエント/ジャズ」あいだに、浮かぶ...ナラ・シネフロ スペース1.8


Nala Sinephro/Space 1.8

音が流れる...
どこからが音楽で、どこまでが静寂なのか。
その境界が、ゆっくり溶けていく。

ナラ・シネフロ。

カリブにルーツを持ち、ベルギーで育った作曲家。

22歳のとき、ハープとモジュラー・シンセを軸に創り上げたこのデビューアルバムが、2021年、Warpからハッコウされた。制作、演奏、録音、ミックスまで自ら深く手がけ、ヌバイア・ガルシアをはじめ、ロンドンの新しいジャズシーンの仲間たちが音を重ねている。

全8曲。
タイトルはただ、
Space 1
Space 2
......
Space 8。

曲というより、8つの「空間」。
ハープの粒が水滴のように落ち、シンセサイザーが薄い霧となって漂い、その向こうからサックスが、遠い記憶のように現れる。

そして、また静寂へ。

JAZZなのか。
AMBIENTなのか。

たぶん、どちらでもあり、どちらでもない。

前回紹介した原雅明さんの『アンビエント/ジャズ』で感じた、音と音の、「間」ま とは違う...「/」あいだ。その「/」が、そのまま音になったような一枚だ。

JAZZ/AMBIENT
電子音/生音
演奏/環境
音/静寂

境界を消すのではなく、その境界に漂ってみる...すると、自分が音楽を聴いているのか、音楽の中に自分がいるのか、わからなくなってくる。

ジャケットを飾るDaniela Yohannesの絵も、この音の入口。デザインはMaziyar Pahlevan。

遠い宇宙へ旅するためではなく、
自分の内側に、まだ知らなかった「Space」をひらく音楽...
音が消えても...その風景だけが、しばらく部屋に浮かんでいる。
そんな一枚。

ゆったりと、、、

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