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本日の一冊
マンガ『アオアシ』より、「思考力(インテリジェンス)とは何なのか」...その思考力のベースになるのが「言語化」。
小林有吾さんのマンガ『アオアシ』40巻で完結しました。このマンガ、面白かったです。アニメもシビれてました。
先日アップしたこちらのドラマもたまたまサッカーでしたが、この物語も感動すること、教わること、多く、以前、この書籍を読みました。このタイミングであらためてご紹介します。
アオアシに学ぶ「考える葦」の育ち方: カオスな環境に強い「頭のよさ」とは
この書籍の著者は仲山進也さん〜
仲山考材株式会社 代表取締役/楽天グループ株式会社 楽天大学学長。創業期(社員20人)の楽天に入社。楽天市場出店者の学び合いの場「楽天大学」を設立、人にフォーカスした本質的・普遍的な商売のフレームワークを伝えつつ、出店者コミュニティの醸成を手がける。「仕事を遊ぼう」がモットー。
という方。
さて、この著作の「はじめに」から一部転載いたします。
『「アオアシ」は、プロサッカークラブの育成部門(ユース)を舞台に描かれている点と「思考力(インテリジェンス)」を成長の軸にしている点が斬新な作品です。
なんせ主人公の名前が「青井葦人(あおいあしと)」。そのアシトが「考える葦」へと成長していきます。
アシトには「視野の広さ」という稀有な才能があって、「ボールとフィールド上の22人全員の位置」を俯瞰イメージとして認知できてしまいます。ただ、自分ではその才能に気づいておらず、無自覚ゆえに強みとして活用できていません。
アシトは田舎町の中学サッカー部でフォワード(点取り屋)としてプレーしていたところを、プロクラブ「エスペリオン」のユース監督である福田達也に見出されます。アシトの俯瞰的視野の才能に気づいた福田は、ユースチーム(高校年代の育成部門)の入団試験に誘います。 なんとか合格して入団を果たすも、いきなりの紅白戦でジュニアユース(中学年代)からの昇格組のレベルに圧倒されるアシト。味方の選手から指示されたことに対応できず、「パスからメッセージが伝わらないの?」と問われた意味もわからず、何がわからないのかもわからない状態に陥ります。
かろうじて視野の才能のおかげで得点という結果を出しますが、コーチの伊達望はアシトの致命的な欠陥に気づき、「プロにはなれない」と判断します。
その理由は「思考力のなさ」。
アシトはその名にふさわしくない、「考えない葦」だったのです。』
第4巻32話で紅白戦で試合の流れが変わったのを観ながら、望コーチはこうつぶやきます。
「選手たちがフィールド上で自ら思考して最良手を探り、試合状況に合わせて自分のプレーを変えていくこと。これが個人戦術だ。我々は選手を小さい頃から手元に置くことで...『自発的な思考』を徹底して叩き込んでいる。現に昇格生以外は対応できていない。付いていくのに必死だ。
『この望コーチの語りのなかに、『アオアシ』のメインテーマである「思考力(インテリジェンス)とは何なのか」が示されています。
その思考力のベースになるのが「言語化」。
ストーリーが進む中で、アシトは試行錯誤しながら言語化力を高めつつ、自分の才能である俯瞰的視野の活かし方を徐々に理解し、チームにとって不可欠な選手になっていきます。
そのプロセスでアシトが気づき、つかんでいく内容が、極めて良質な仕事のヒントになるのです。
この本では、マンガのリアリティあふれるエピソード(25巻まで)を事例にしながら、「思考力のフレームワーク」を補助線とする形でヒントを提供していきます。
最も中心となる思考の型が、「観察→判断→実行」ループです。これを「自分で考えて動ける人材」の視点から、
第1章 観察
第2章 判断
第3章 実行
という流れで考察していきます。先に部分をみていって、3章の終わりで「ループの全体像」を俯瞰する構成です。
4章では、思考を鍛える上でのベースとなる「才能」というものをどうとらえ、どう開花させるのかを扱います。
「自分で考えて動く」とは何をどうすることなのか、ものの見方と考え方を一緒に探究していきましょう!』
とのこと。
で〜マンガ、アニメ、とともにこの解説書、とても面白かったです。
読みたい本、読まなければならない本、てんこ盛り:)ですが、この後、仲山さんの下記、解説書も読んでみたいと思います。
アオアシに学ぶ「答えを教えない」教え方: 自律的に学ぶ個と組織を育む「お題設計アプローチ」とは
今いるメンバーで「大金星」を挙げるチームの法則:『ジャイアントキリング』の流儀
こちらのマンガは未読ですが、アニメ、やはり面白かったです。
仲山さん、これらピックアップのチョイス+センス、とてもよろしいかと。もちろん、マンガが素晴らしいからでもありますが。
おまけ
こちら「ジャイアントキリング名言集」を
『輝かないものなんてない だから期待するんだ俺は そういう奴が才能ってもんを凌駕すんのを』
...シビれちゃいます〜〜〜