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万物日本霊長辞典

人生クライマー 山野井泰史・妙子夫妻と垂直の存在

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「垂直の存在」〜命がけでよじ登る行動は宇宙に向けて、天に向かうとてつもない意志...それは光や神を志向する生命の本質の現れなのか?

*TAO LABより
ほとんど交流+対話がなかった亡父との数少ない想い出のひとつ...
中学生の時、「山登り、だけはやるな!」と言われた。話の前後は覚えていないが、この一言は妙に記憶に焼き付いている。思っても、考えたこともない、いきなりの一言。今、父と話せたら訊ねてみたい、一言だ。

その後、高校は自らの意志で町田にある玉川学園を選び、なおかつ、塾と呼ばれる団体生活を体験したく入学+入塾した。そして...部活動としてワンダーフォーゲル部に入部した。

幼児時代からへそ曲がりで 笑 、「行こう!」と言われれば「行かない!!」、「駄目!」と言われれば「やる!!」という天の邪鬼体質〜ワンダーフォーゲル部と山岳部とでは自然=山に対する取り組みが違うが、当時、そんなことも判らず、唯一、やっちゃいけないと言われていた山登りを選んだことになる。

この選択にはオチがあり、その部活動の先輩になんとも不条理で納得することが出来ないことを一方的に押しつける方がいて〜天の邪鬼とともに、ただ単に少しだけ早く生まれただけで...自分のことは棚に上げ、妙に威張り散らす、そういうダサイ人間性の方と無理してお付き合いするというコト、出来ない性分で、入部して半年も経たず、退部してしまいました。

今思うと、ワンゲルを通して得る自然との一対一の体験はとても貴重で有り難い何かを与えてくれたはずだと確信してます。人間関係なんかに囚われず、そこに目的と意識を向けたらよかったのに〜この次元での時は戻せない...と反省してます。

その後、あくまでも感動する娯楽として登山の本はたくさん、読みました。登山に限らず、生命を懸け、ただ単に、やりたいからやる!という冒険野郎はある意味、気・違いですが、その生き方+実行力には大いに頭が垂れます。

で、最近、観たこのドキュメント。
ヤバかったですね〜興奮し、目頭熱くし、そして、ポジティブな意味で呆れちゃいました。
世界的なソロクライマー山野井泰史さん、と、その妻であるやはり世界的な登山家妙子さん。

あらためて、二人の体験を追っかけたく、さらにその感動を発酵させたく、下記の書籍も読みました、早速。

沢木耕太郎
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山野井泰史
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垂直の記憶

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アルピニズムと死 僕が登り続けてこられた理由

山に取り憑かれた方は、山で命を落とす方が多い。
山野井ご夫妻はそんな人生を歩む可能性のある生き方を誰よりもしてきたのに、結果、命を落とすことなく生きていらっしゃる...もちろん、常人には乗り越えるコトなんか到底出来ない体験をしながら。
「ギッチュン・カン北壁」からの生還は上記の本を読んでいるだけなのに、とんでもない恐怖を味わうことが出来る...人って、ヤバいなぁ〜凄いなぁ〜と思いました。

山野井さんの著作とは違った意味で、沢木さんの著作、スゲェ!と思いました。
どうやって取材しているんだろう〜取材ではなく、それはまさしくその場で一緒に体験したとしか思えないような描写...

10代から20代にかけて、沢木さんの著作には随分とシビれましたが、あらためて、読みたいなぁと思いました。
まずは「天路の旅人」と「流星ひとつ

単行本「凍」P252〜

『状況は正確にはわからないが、二人が生きているのは間違いないようだった。
大津はすぐに日本の山野井家に電話した。そして電話口に出てきた父親に告げた。
「二人は凍傷はあるものの、命に別状はないということです」
すると、電話の向こうで耳を澄ませていたらしい母親が、不意に大声で泣き出すのが聞こえた。
それを聞いて大津は思った。死んだかもしれないという報にはぐっと絶えていた母親が、無事と知らされたとたん泣き出す。これはもしかしたら、日本の女性に独特のことかもしれないな、と』

お風呂で温泉浸かりながらこの場面、差し掛かったら、一気に込みあげ、泣いてしまいました。
また、今、書き写していても...お母さん、有り難いなぁ〜お袋という存在、たまんないなぁ〜〜〜

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この笑顔、山野井ご夫妻〜なんと今、伊東城ヶ崎在住とのこと。近い!すぐそば!!
いつか、お目にかかれたらいいなぁ〜〜〜

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