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this IZU. COLUMN  学芸員の独り言-Re Edit ver-

はじめまして〜

*TAO LAB より
清水さんの『学芸員の独り言(現時点での最新=2019-9-7のものにリンクしています)』...初回より毎日更新されているという驚き!の労作です。前回の『自己紹介』に続き、今回は記念すべきそのスタートした日時まで時を戻し、ご紹介します。


*2012年02月08日
熱川バナナワニ園のホームページを充実させようということで、学芸員の私もブログという形で協力することになりました。珍しい花の開花情報、見所情報等、これからできるだけ頻繁に情報を提供するようにいようと思います。

学芸員の独り言
華やかな熱帯スイレンやハイビスカス、カトレア、珍しい熱帯の野生ラン、これらに憧れてワニ園に職を得て35年、既に現役を退くべき年代になっても相変わらず植物三昧の毎日。温室内は周年華やかな花が咲き乱れ、1年365日、いつお見えになっても楽しんでいただける施設。そんな恵まれた職場で働きながら、常に新しい何か、珍しい何かを追い求めて手を尽くす、コレクターとしての側面がなければ、日々の仕事はたちまちマンネリ化し、退屈なものになってしまいます。新しい植物に出会う喜び、新しい花を咲かせた満足感、それを画像や文章に記録して残す充実感、これらが私の毎日の生活を支えています。
このブログ、私の独りよがりの内容になるかもしれませんが、ワニ園の学芸員は毎日、こんな植物に注目しながら過ごしているのか、楽しんでいるのかがわかるよう、画像を添えて紹介していこうと思います。

研究室の窓辺
ワニ園の分園事務所の3階が私の研究室になっています。夕方園を閉め、他の職員が帰ってからが私の時間。この事務所に戻り、持参の菓子パンなどをかじりながら机の上に積まれた交換文献や雑誌類に目を通し、メールを確認し、それらに返信したり、手紙を書いたりと雑用を片付けます。結構これだけで時間が過ぎてしまうことも多いのですが、時間があれば私の本業とも言うべき友の会会報の編集や原稿書きに取りかかります。私にとっては最も気ままで楽しい時間帯ですね。そんな私を背後の窓辺で見守っているのがご覧の白い多肉植物の数々。もう30年近く、私はこれらの植物を研究室の手慰みとして楽しんでいます。メキシコ原産のベンケイソウ科の多肉植物、ダドレアやエケベリア、セダムなどですね。これらは白いワックス、要するに白粉に覆われているため、頭上からの灌水は厳禁、1鉢1鉢水差しで鉢の土にだけ水をかけ、植物には絶対かけません。植物に触れるのも白粉が取れてしまうのでだめです。そして一人でこの美しさを楽しんでいるのです。
勿論これらも園の植物ファイルには収められていますが、絶対お客様の目に触れない場所にもこんな素晴らしいコレクションがあるのです。これがワニ園の実力、底力というものではないでしょうか。私はそう自負しています。

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ダドレア・ブリットニー(和名:仙女盃)(Dudleya brittonii)

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ダドレア・グノマ「ホワイト・スプライト」(Dudleya gnoma ¨White Sprite")

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ダドレア・パキフィツム(Dudleya pachyphytum)

*追記
10月後半に熱川バナナワニ園の清水さんを訪ね、案内していただくこんな企画も立ち上げています。
ご興味のある方はぜひ!お越しください。

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