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万物日本霊長辞典
地球主義... 仲小路彰さんの唱える『グローバリズム』はよろしいかと!
*TAO LABより
あらためてこの方、仲小路彰さん、探求しております。ご存じですか?
仲小路彰(なかしょうじ あきら、1901年2月26日 - 1984年9月1日)
日本の思想家・哲学者・歴史家であり、特に戦前から戦後にかけての日本思想界において独自の存在感を放った人物です。
仲小路さんは敗戦後、山中湖畔に隠棲し、真摯にこの後の日本および世界人類が平和に暮らすための思想と活動に身を投じました。
そのひとつの大切なコンセプトに『グローバリズム』があります。
仲小路さんは12歳のときにキルケゴールを原書で読み、博識で、""歩く辞書"どころか"ウォーキング・エンサイクロペディア"と、信奉者たちの間に数々の伝説的エピソードを残しています。戦前から植民地解放論などのグローバリズムを説いていました。
その著『未来学原論 二十一世紀の地球との対話』(1968年地域文化研究所刊 2010年国書刊行会復刊)は政財界人に影響を与え、佐藤栄作や松下幸之助の精神的ブレーンといわれていた人物です。
さて、感度の素晴らしい0.1%の方が気づいている現代の『グローバリズム』と仲小路彰さんの『グローバリズム』は同じ響きながら、中身はかなり異なる概念です。
それは「闇」と「光」の違いとも云えます。
■闇=管理システム的 現代のグローバリズム
現代のグローバリズムは、特に1990年代以降の経済の自由化・市場の一体化を中心とした動きとして語られることが多いです。
主体は多国籍企業や金融資本
目的は効率化・利益最大化
国境や文化を越えて、資本・モノ・情報を自由に移動
しばしば「新自由主義」とセットで語られ、格差やローカル経済の崩壊などを引き起こす側面も
グローバル・サプライチェーンや管理的監視システムが強化され、一極的な支配構造を生みやすい
キーワード:市場至上主義、効率性、経済統合、文化の画一化
■光=地球主義 仲小路彰さんののグローバリズム
仲小路さんがが構想したのは、単なる経済統合ではなく、「人類が共有すべき精神的・文化的価値を基盤とした世界共同体」のビジョンでした。
ある意味、大本教出口王仁三郎の目指した「みろくの世」を具体的で現実的で政策的にしたと感じます。
主体は国家や個人、文化文明の多様性
目的は「人類の共生」「世界平和」
西洋中心主義へのアンチテーゼとして、東洋や日本の哲学的価値をも統合
「それぞれが異なりながら共に生きる」=調和的多様性
未来文明論として、科学・宗教・芸術・政治が一体となった新しい世界秩序を構想
キーワード:精神文化の復興、世界連邦、歴史哲学、未来文明、共生
いかがでしょうか?
私にとっては『英語脳グローバリズム』と『日本語脳グローバリズム』とも言えます、
もちろん、英語を闇と決めつけているわけではないですよ!誤解なさらず。
「二元論」と「和」の違いの表現です。
さて、 仲小路さんの著作、手に入りづらく、とはいえ掘ってる身:)何冊か購入、また、図書館より借りて研究しております。
先々、あらためてご紹介出来るかと。
その前段階ですがこちらを〜
『未来学原論 二十一世紀の地球との対話』から転載
〈諸国家の分立した小地域の場を、(来る二十一世紀には/筆者注)真に地球の場に統合・定位し、地球世界の実現が達成された。
世界的広さをもたない諸国民の集団・国家連合は、さし迫った危機を回避するためには必要であったが、文明が当時直面した諸問題について、真の解決をあたえるものではなかった。
それは地球的空間の創造的統一によってのみもたらされた〉
〈新しい経済学は、それへの過程における競争形態より、地球的経済単位における人類の協力によって生じた富の増大を示すものである。すでに久しい以前より、人間の欲望に根ざした利己的経済のすべては廃棄され、恐慌や階級闘争は旧い一片の物語と化した。二十一世紀人は、もはやそれを意識として強調することなく、繁栄と福祉と創造の利他的生命経済の運用のうちに生きている〉
〈一個人のあらゆる問題に対する最初の自発的反応は、すべてそれが人類にどのような影響をあたえるかを考えることであり、ここに地球的人間のグローバルな人類意識が存する。
かくて、他を愛することは自らを愛することであり、自らを愛することが他を愛することとなる--自愛即他愛が実現された〉
つくづく思います〜絶版になっている良書がいかに多いか...あぁ〜「売るため」ではなく「学ぶ」「気づくため」の書籍。タオラボブックスはそんな良書を復刊させる一助になりたいものです。
そのためには軍資金必要です〜天地人...助けてください。
お足が届きますように。