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本日の一本

戦時中にこんな漫画映画が!!!白黒アニメーション映画『くもとちゅうりっぷ』

*TAO LABより
1963年から1966年まで放映された日本初の連続TVアニメ『鉄腕アトム』は公開当時年齢的にギリギリ間に合い、リアルタイムで見れました。

三つ子の魂100まで〜そんな体験から60年あまり...相変わらず、アニメ、見続けています。
で、そんな日々の中で最近、現代のアニメと共に戦前や戦後間もない頃のアニメを意識して見始めています。

今回紹介するのはそのうちの1本。
古いんだか?新しいんだか??いい味、出してますよ。

当時、これを観た子どもたち〜どんな感じだったんだろう???
もうすぐ90歳になろうとしている母に今度この漫画映画観たかどうか?聞いてみよう。
貧しかったそうだから、また、戦時中だし、そんな余裕なかったのかな???
手塚治虫さんとか松本零士さんはこの作品の影響もあり、漫画家を志したとのこと、そんな情報もネットに上がっていました、ありえるお話しかと。


↑全編、鑑賞出来ます
『くもとちゅうりっぷ』

1943年4月15日に松竹動画研究所によって製作・公開された日本の漫画映画、16分。
戦前から戦中に活躍した漫画映画の監督・政岡憲三の代表作とされ、日本のアニメーション史に 限らず、近年では美術史の世界でも注目されている。
原作は横山美智子の童話集『よい子強い子』(1939年、文昭社)の中の一編。

あらすじ
てんとうむしの少女が、くもの男に声をかけられ、巣へと誘われる。少女が断ると男は追いかけてくる。逃げる少女は、ちゅうりっぷの花に匿われる。男は少女が逃げ込んだ花をくもの糸で縛ってしまう。だが、その夜、嵐が訪れた後、くもの男の姿は消えている。

政岡憲三が今日では「日本アニメの父」とまで呼ばれるように至った一因に、『くもとち ゅうりっぷ』を作ったことがある。
同作が戦時下に制作されたにも関わらず、明確なプロ パガンダの要素を含まないことから、戦時色のない作品、すなわち平和的な作品として捉 えられてきたという経緯がある。
松竹の初のアニメーション作品ということで多大な予算をかけ、大学初任給が60円だった当時に倍以上の150円の給料で10名のスタッフを雇い、1942年から制作を開始した。16分の作品に2万枚の動画枚数をかけ、プレスコ方式が用いられている。
てんとう虫の声は童謡歌手の杉山美子、クモの声はオペラ歌手の村尾護郎があてて、歌いながら進行するミュージカルアニメとなった。松竹動画研究所の製作課長に招かれた政岡憲三が監督を務め、主人公のてんとう虫の動きは水着を着た政岡の妻をモデルにして作画されたとのこと。
原作は1ページ半のそっけないもので、アニメの叙情性は原作者よりも政岡憲三によるところが大きい。

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