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スペイン革命に生きた愛とロマンの二大作家~「ラーラとウナムーノ」+「読書のすすめ」イベント紹介


20世紀最大の哲学者ミゲール・デ・ウナムーノ。執行草舟がもっとも尊敬し、一心同体のウナムーノの言う「愛に生きるとは?」。現代人にとって最も必要で、最も失われた生き方を問います。
また、ウナムーノのさらに尊敬する思想家でスペインで最初期のジャーナリスト、激しい愛とロマンに生きたマリアーノ・ホセ・デ・ラーラの生涯と作品を紹介する決定版『ラーラー愛と死の狭間にー』について語ります。

*TAO LABより
ここのところ、カッコイイ文章で超シビれている執行草舟さん〜執行さんのご縁で最近とてもお世話になっている戸嶋靖昌記念館主席学芸員の安部三崎さんが訳されたこの二冊を今回はご紹介。
ちょうど二冊目の書籍が発刊されるのとそのタイミングで『読書のすすめ』でのイベントがあること知りました。

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ベラスケスのキリスト
M.デ・ウナムーノ (著) 執行草舟 (監修 編集) 安倍三﨑 (翻訳)

M.デ・ウナムーノ(ウナムーノ ミゲール デ)
(Miguel de Unamuno)
1864-1936。スペインを代表する哲学者、詩人。バスク地方出身。スペインの憂国の思想、文学、芸術グループである、九八年世代の指導者。オックスフォード大学名誉博士。読書家であり言語の名手であった父親の影響で、幼少から膨大な読書量をこなし、また言語に対する興味を培った。スペイン国内の内戦を幼少より経験、その憂国の思想を形成していった。マドリッド大学文・哲学部に入学し、バスクの起源に関する博士論文を提出。独学で言語を学び、ギリシャ語、ラテン語、ドイツ語、イタリア語、デンマーク語初め17ヶ国語を習得。その言語に対する深い教養が、ウナムーノの膨大な文学作品を生み出した。『ドン・キホーテとサンチョの生涯』で、独自のドン・キホーテ論を展開、その後も『生の悲劇的感情』、『詩集』、『ベラスケスのキリスト』、『霧』など、数々の作品を発表。大きな文学的名声を得て世界的に有名となる。また、36歳にして教授職を務めていたサラマンカ大学の総長に任命され、教育・文筆活動をより一層積極的に行う。1898年の米西戦争と、親交の厚かった憂国の思想家であり外交官のアンヘル・ガニベットの死をきっかけに、スペイン社会への問題提起を促し、またスペインとは何かという根本となる思想を追求し続けた。政治的理由から、サラマンカ大学総長を罷免され、また国外追放などを経験するも、『小説はいかにして作られるか』、『亡命詩集』などを発表。プリモ・デ・リベラ独裁政権が倒れてからスペインに帰国するが、再びフランコが独裁政権を取った後も、自らの反戦の姿勢を曲げることなく、亡くなるまで闘い続けた。

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ラーラ 愛と死の狭間に
マリアーノ・ホセ・デ・ラーラ (著) 執行草舟 (監修 編集) 安倍三﨑 (翻訳)

マリアーノ・ホセ・デ・ラーラ
(Mariano José de Larra)
1809-1937。十九世紀スペイン最初期のジャーナリスト、風刺作家、政治家。親仏派で、ホセ・ボナパルト一世の軍医の父をもつ。スペイン独立戦争の渦中に生まれ、幼少期をボルドー、パリで過ごす。弱冠19歳で詩作を発表、『日刊 風刺家ドゥエンデ』誌を刊行。革命、自由主義の急進的な理想のもと、フィガロなどの執筆名を使い、主に新聞記事を通してスペイン国情を改善しようと、ペンの剣で戦った。不安定な政治情勢に翻弄され、急進派自由主義を標榜する立場にもかかわらず反対の穏健派勢力を支持する形となり離党、政界での活路を断たれる。人妻ドローレスとの恋にも破れ、27歳にしてピストル自殺した。国を憂える98年世代を始め、後のスペイン思想・哲学界に大きな影響を与え続けている。


執行 草舟(シギョウ ソウシュウ)
1950年、東京都生まれ。立教大学法学部卒業。実業家、著述家、歌人。ウナムーノの哲学思想に深く影響を受け、独自の生命論を確立し、実業に生かしている。また、戸嶋靖昌記念館 館長、執行草舟コレクション主宰を務める。蒐集する美術品には、安田靫彦、白隠、東郷平八郎、南天棒、山口長男、平野遼等がある。洋画家 戸嶋靖昌とは、深い親交を結び、画伯亡きあと全作品を譲り受け、記念館を設立。駐日スペイン大使館等と協力の元、戸嶋靖昌の展覧会を実施。また、コレクションを千代田区麴町の展示フロアで公開している。

安倍 三﨑(アベ ミサキ)
1980年、福井県生まれ。東京外国語大学スペイン語学科言語学コース卒業。在学中、セルバンテス、ガルシア・ロルカ等、スペイン文学に関し、牛島信明氏に師事。2年間のサラマンカ留学を経て、2002年、サラマンカ大学外国人コースにてスペイン政府によるスペイン語認定証最上級D.E.L.E. superior取得。現在、戸嶋靖昌記念館 主席学芸員。スペイン・ラテンアメリカ美術史研究会会員。駐日スペイン大使館、スペイン国営セルバンテス文化センターにて、スペインで画業を続けた洋画家 戸嶋靖昌の展覧会企画、運営に携わる。


下記イベントに参加したい方はこちらのお申込ページより書籍ご購入ください。
4月10日頃発売の『ラーラ 愛と死の挟間に』を事前に郵送ご希望の方のイベント参加お申込ページになります。こちらのお申込の代金は、『ラーラ』1冊の書籍代2,970円(税込)に加え、お送りさせていただく送料530円も含まれておりますので、予めご了承の上お申込ください。

また、イベント当日の書籍お渡し、もしくは、入荷後ご来店にてご購入でお申込の場合は、書籍代のみ(2,970円税込)とのこと。お電話もしくはメールでその旨お伝えの上、お申込くださいとのことです。
電話番号:03-5666-0969
メール:dokusume@gmail.com 担当:小川まで。

この日、お江戸に伊豆より上がっているのですが...他の案件同時間にあり、残念ながら参加できません。
安部さん+小川さんのやりとり、聴いてみたかったです〜ご興味のある方、ぜひ、この機会、参加してみたらいかがですか?


*『ラーラ 愛と死の挟間に』出版記念トークイベント
日時:4月22日(土)14:00〜15:30
場所:読書のすすめ
〒133-0061 東京都江戸川区篠崎町1丁目7−5 サクシードシゲゼン 1F

日本初翻訳の『ラーラ 愛と死の挟間に』の出版を記念しまして、翻訳者の安倍三﨑さんにお越しいただき、読書のすすめスタッフ小川が聞き手となり、「そもそも、ラーラとはどんな人物なのか?ウナムーノ
との関係は?なぜこの度、ラーラを日本に紹介しようと思ったのか、その理由や翻訳秘話」も含めて、その魅力をたっぷりお話いただく特別トークイベント「ラーラっていったい何者?」
の開催が決定しました。

そもそも「ラーラとは何者なのか?」を知るためのイベントなので、『ラーラ』を全く読んでなくてもお気軽にご参加いただけます。

ご興味あれば、『ラーラ 愛と死の挟間に』1冊(2,970円(税込)をご購入いただけばご参加いただけますので、翻訳者 安倍三﨑さんのお話を聞ける貴重な機会をお見逃しなく!

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