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「自他一如」〜医の現場から見えること〜 by 岡田恒良

第七回 ガンから若人を守ろう

 かつては高齢者に特有の病であったガンが、近年どんどん若年化しています。ガンの発病率はアメリカよりも増えました。これはひとえに日常生活の歯車のどこかに、狂いが生じてしまっているとしか思えません。化学的(chemical)、物理的(physical)、心的 (mental)要素に分けて考えてみましょう。
 
化学的(chemical)要素: 
 第一が食生活です。ミトコンドリアの低下が発がんを誘発するという学説があります。ミトコンドリアに必要な酸素、抗酸化剤、酵素、補酵素は足りているのでしょうか。つまりカロリー優先で栄養素のない食事をしているのではないでしょうか。季節の野菜をたっぷり使った家庭料理を日頃から食べていれば問題はないのですが、なかなか実践できてないのでは?ミネラル不足、ビタミン不足が起こっているのではないでしょうか。精白した小麦の麺やスパゲティ、パン。精米した白米、そして高カロリーの肉食にスイーツ。食材に関しても本当に安全なものでしょうか。残留農薬、合成保存剤、人工甘味料、人口香料、人口色素など、本当に安全なんでしょうか。また環境の消毒、除草、防虫が優先されて、逆に人体に有害なことはないのでしょうか。

物理的(physical)要素: 
 低体温症が増えていると聞きます。一部の方々を除き、筋肉運動が確実に少なくなっているため、基礎体温が低いのです。これを運動不足症と名付けました。次回に述べるスワイショーという運動をしてください。
「スワイショーを半年続けた結果」 https://shr496.net/swishow-6month-result/ というホームページをご覧ください。
また西野流呼吸法 http://www.nishinojuku.com/do/do_top.html に華輪というのがあります。これもスワイショーとほぼ同じです。実践してください。

心的(mental)要素:
 生きがいを持った生活を送ることは、なかなかできることではありません。或る日突然にそれがガタガタと消え失せることもあります。日常の中に楽天的な要素を忘れないことが必要になるでしょう。多忙だけが精神的負担とは思いません。充実した、多忙の毎日なら身体は負けませんが、ある時やっていることに虚しさを感じてしまう。こんな時病魔が囁くのです。病になって楽になろうや! ...続く


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- 図表 ガンになるところ -

*TAO LABより
国立がん研究センター
最新がん統計


*著者 プロフィール
なごやかクリニック院長
名古屋醫新の会代表 
岡田 恒良(おかだつねよし)
https://www.facebook.com/tsuneyoshi.okada1
1955年岐阜県生まれ
1980年岩手医科大学卒
約20年消化器系一般外科医として通常に病院勤務。市民病院で外科部長として勤務中、ある先輩外科医との運命的出会いがあり、過剰医療や過剰投薬の現状に気づき、自然医学に目覚める。
1999年千島喜久男博士の勉強会を名古屋で主催、マクロビオティックの久司道夫氏の講演会企画をきっかけに病院を辞職。
御茶ノ水クリニックの森下敬一博士の機関誌《国際自然医学》に「自然医学の病態生理学」を長期連載。中山武氏の主催するがんの患者会「いずみの会」の顧問をしながら安保徹教授の講演会を開催し、親交を深めた。
看護学校にて補完代替医療について講義中。
2006年コロンビアのドクトル井上アトム氏に出会い、運動療法・自然療法の重要性を認識。以来南米に3度訪れる。 「自他一如」の探求は2000年から続く。

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